今回は、私がオンラインことばのリハビリ「ことリハ」を運営していく上で大切にしていること、お手本にしている方をご紹介していきたいと思います。
私がことリハを運営していく上で、最も大切にしていることは、「お一人お一人を大切にして、しっかり向き合っていくこと」と「機能の回復だけではなく、その方の人生を幸せにするお手伝いをすること」です。
リハビリを行う上で、当たり前と言えば当たり前のことであり、私もことリハを起業する前の病院勤務の頃から、このことを大切にしてきたつもりでした。
ことリハを起業するにあたり私が考えたことは、「お一人お一人を大切にして、しっかり向き合っていくこと」と「機能の回復だけではなく、その方の人生を幸せにするお手伝いをすること」を、具体的にどのように行動に移していくのかということ。
そのことを考えた時に、私がお手本にしたいと思ったのが、いつもお世話になっているヘアサロンでした。
このヘアサロンには結婚してからずっと17年間お世話になっていて、私よりも年上の店長さんと、女性スタッフの二人で運営されています。
私だけでなく、主人も、そして息子もずっとお世話になっています。
息子に至っては、生まれて初めて髪を切るときからお世話になっていて、店長さん以外の人から髪を切ってもらったことがありません。(初めて私が息子の髪を切ろうとしたとき、大泣きして大暴れ…困り果てて店長さんにお願いしたら、全く暴れず泣くこともなく切ってもらった息子・笑）
店長さんは、この自分の店舗を持つ前は、都心のヘアサロン激戦区で店長を任されていたほどの方なのですが、美容師としての腕はもちろんのこと、素敵なお人柄で、人としても尊敬できる方です。
そんな店長さんが運営されているヘアサロンは、カットスペースが3席、シャンプースペースが2席という小規模なお店。
このお店には沢山のファンがいて、きっとお店を大きくしたり、スタッフを増やしたりしたらもっと儲かるに違いないのに、決して大きくせず、スタッフも増やさず、予約も余裕をもって入れていて、一人一人と真摯に向き合ってくれているのを感じます。
いつ伺っても気持ちの良い対応と、高い技術、心地の良い空間と時間を提供して下さいます。
私は、ことリハを起業するときに、このヘアサロンのようにことリハを運営していきたいと思いました。
そのためには具体的に何をすべきなのか考えて、以下のことを決めました。
①ことリハのオンラインリハビリをご利用下さる方お一人お一人を大切にするため、ことリハは私一人で運営していく。もしも、私一人で担当できないほどのお申し込みがあっても、スタッフは増やさない。私が余裕をもって対応できる人数だけを受け付け、サービスの提供を行う。
②1日にリハビリを行う人数を余裕をもって設定する。お申し込みが沢山あっても1日にリハビリを行う人数を変えない。
③リハビリは基本的に苦手なことと向き合う時間なのでリハビリを受ける方にとって楽ではないが、リハビリの時間に必ずコミュニケーションの楽しさを感じていただけるようにし、毎回のリハビリが楽しみになってもらえるようにする。そして、リハビリの時間以外の日々のコミュニケーションも楽しいと思えるような支援を行う。
④リハビリの時間だけでなく、リハビリの時間以外もできるだけサポートしていく。また、ご本人だけでなく、ご家族のサポートもできるだけ行う。
細かく言うとまだまだあるんですが、大きな柱はこの4つです。
ことリハを運営し始めて1年8か月が経過しましたが、今のところ、当初掲げたこの４つの柱を変えることなく運営できています。
そしてこれからも、これを続けていこうと思います。
病院勤務の時は、1日に10人以上の方のリハビリを行うことは当たり前で、目の回るような日々でした。その頃もお一人お一人に一生懸命リハビリをさせていただいておりましたが、「もっとゆっくりお一人お一人に関わりたいな」という想いが常にありました。
今、自分でオンラインリハビリを運営することができ、ことリハのオンラインリハビリをご利用いただいている方お一人お一人と、時間をかけてしっかりと向き合えていることを嬉しく思います。
理念と信念を大切にしつつ、一人でも多くの方の笑顔につながる取り組みを、今後も続けていきたいと思います。
