ことリハのブログ

コミュニケーション障害でお困りの方に、オンラインでリハビリを提供しています🍀

病識の欠如ってどんな状態⁈

今回は、高次脳機能障害の「病識の欠如」についてお送りします。

「病識の欠如」について、皆さんに知っていただけますと幸いです。

 

<自身の障害について正しく認識できていない状態>

病識の欠如とは、病識の低下ともいわれ、自分自身の障害について正確に認識できない状態で、高次脳機能障害の一種です。

実際の能力と自己の評価に乖離があるため、リスク管理が行えなかったり、適切な代償手段を用いることができないなど、リハビリや社会生活の障壁となります。

 

<病識の欠如に対する周囲の対応>

まずは病状・現状について丁寧に説明し、できること・できないことを整理して話します。

それでも理解が得られない場合は、危険のない範囲で実際にやってもらって、「できない」を実感してもらうことが有効です。

病識が欠如している方に「言って聞かせる」のは困難なので、頭ごなしに言い聞かせたり、否定することは避けましょう。

 

病識の低下が原因で日常生活が上手くいかないことがあります。

お困りの方は、ことリハにご相談下さい。

 

意欲の低下ってどんな症状なの⁈

今回は、高次脳機能障害の「意欲の低下」についてお送りします。

「意欲の低下」について、皆さまに知っていただけますと幸いです。

 

<自分から始めることが難しい状態>

意欲の低下は、高次脳機能障害の一種で、自発性の低下、発動性の低下ともいわれます。

何事も自分から始めることができない、始める意欲が持てない状態です。

また、始めたことを最後までやり続けることが難しい場合も多いです。

本人に自覚がないことが多く、周囲の適切なサポートが必要です。

 

<意欲の低下に対する周囲の対応>

「~をやってみましょう」、「一緒にやってみましょうか」など前向きな声掛けで、取り組めるよう促してあげましょう。

話しかけるときはやや大げさに抑揚をつけて、少し大きめの声で話すと良いでしょう。

自分から始められていることがあったら、褒めてあげましょう♡

 

意欲の低下が原因でコミュニケーションが上手くいかないこともあります。

お困りの方は、ぜひ、ことリハにご相談下さい☺

 

自己抑制の低下ってどんな症状なの⁈

今回は、「自己抑制の低下」についてお送りします。

「自己抑制の低下」について皆さまに知っていただけますと幸いです。

 

<自己抑制の低下とは>

自己抑制の低下は、高次脳機能障害の一種で、病前に比べて抑制が効かず、感情や行動のコントロールができなくなっている状態です。

衝動的な行動を取ってしまったり、その場にそぐわない発言をしてしまったりすることがあります。

ちょっとしたことでイライラしやすかったり、すぐに腹を立ててしまったりするといった症状もよくみられます。

 

<周囲の対応>

自己抑制の低下がみられる方が不適切な言動をとった場合には、ご家族などの周囲の方は、決してその言動を批判しないで下さいね。

本人の話を最後まで聞いたうえで、言動で不適切だった部分を冷静に伝えてあげることが大切です。

また、イライラし始めている様子がみられたら、イライラの原因から遠ざけてあげることも大切です。

 

<ご本人へのアドバイス

何かを言ったり、やったりする前に、一呼吸おいて、考えてから行動に移すようにしましょう。

イライラし始めていることに自分で気づいたら、イライラの原因から離れるようにしましょう。

不適切な言動をとってしまったときには、次回同じような場面で同じような言動を取らないように、事前にシュミレーションしておきましょう。

 

自己抑制の低下はご自身の気づきと周囲の方の対応が大切です☺

 

「脳疲労」ってどんな状態⁈

今回は、「脳疲労」についてお送りします。

疲労脳卒中など脳の疾患を患った方の多くにみられる症状です。

疲労について知っていただけますと幸いです。

 

<脳疲労とは>

疲労は脳の易疲労性とも言います。脳出血脳梗塞などの脳卒中や頭部外傷による脳外傷などで脳が損傷された後にみられるもので、脳損傷前に比べると脳が疲れやすい状態になっていることを指します。

急性期によくみられる症状ですが、リハビリの難易度が上がったときや、自宅に退院した直後、復職や復学など生活に大きな変化があったときなどに顕著にみられたりします。

 

<脳疲労でみられる症状>

・頭がボーっとする

・集中できない

・ミスが増える

・姿勢を保てない

・強い眠気に襲われる

・相手の話していることが理解しにくい

・言いたい言葉がスムーズに出ない

・ろれつが回りにくくなる

・感情的になりやすい  など

 

<脳疲労とうまく付き合う方法>

・慣れないものは短時間から始める

・こまめに休憩をとる

・疲れを感じたら無理に続けない

・疲れに自分で気づきにくい時は、周囲の人に声をかけてもらう

・いっぺんにたくさんのことに取り組まないようにする

・どれくらいで脳疲労がみられるのか本人も周囲の人も把握しておく

 

<脳は頑張っています>

脳を損傷すると、損傷した部分は今の医学では再生されないため、損傷していない残された正常な部分で様々なことを行っています。

例えば、脳の30%を損傷したら、100人でやっていた仕事を70人でやっているような状態です。

ですから脳は自ずと疲労しやすくなります。

ご自分の脳疲労の状態に合わせた工夫が必要です。

 

慣れてくると脳疲労しにくくなってくる方も多いので、長期的に様子を見ることも大切です☺

 

睡眠ホルモンは脳を守るって本当⁈

今回は、睡眠ホルモンは脳を守るというお話をお送りします。

良い睡眠をとって脳を守っていきたいですね。

 

<睡眠ホルモン「メラトニン」>

メラトニンは体内時計に働きかけることで覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があり「睡眠ホルモン」と呼ばれています。

いくつかの研究でメラトニンに脳細胞の死滅を防ぐ効果があると示されました。

 

メラトニンには抗酸化作用があり、ニューロンの炎症を鎮め、脳の健康を保ちます。

 

メラトニンには脳を守る効果あり>

ある研究では、メラトニンが外傷性脳損傷による脳の腫れを軽減する可能性があることが指摘されました。

また、メラトニンが脊椎損傷など中枢神経系の損傷に治療に役立つとする研究や、パーキンソン病患者の脳を守る働きを示す研究もあります。

メラトニンを摂取することで睡眠不足の影響を軽減する効果も指摘されています。

 

メラトニンを多く含む食品>

・アーモンド

・くるみ

・オレンジ色のパプリカ

ラズベリー

・トマト

・クコの実  など      

メラトニンサプリメントでも摂取できます。

摂取するタイミングは寝る前が良いそうです。

 

積極的にメラトニンが多い食品を食べて脳を元気に保ちたいですね☺

 

スマホ認知症って何⁈

今回は、「スマホ認知症」についてお送りします。

皆さんは、スマホ認知症をご存じでしょうか。

スマホ認知症は、誰にでも起こりうるものです。

スマホ認知症にならないよう、参考にしていただけますと幸いです。

 

スマホ認知症とは>

スマホ認知症とは、スマートフォンを長時間使用することで、脳が疲労し、認知症に似た症状が現れる状態を指します。

具体的には、記憶力や集中力の低下、言語障害(言葉が上手く出てこない)、注意力の低下などが現れることがあります。

スマホ認知症の原因としては、スマホから過剰な情報が脳に流れ込み脳が処理しきれなくなる、スマホブルーライトによる睡眠足、

デジタル機器の長時間使用による脳の疲労、などがあげられます。

 

スマホ認知症の対策>

1.デジタルデトックスを心がける(スマホの使用時間を制限したり、スマホを触らない時間を作る)

2.直接的なコミュニケーションをとる人と直接話す機会を増やす

3.趣味や運動などリラックスタイムを作る脳を休ませる時間を作る

4.睡眠を十分にとる(睡眠不足は記憶力や集中力の低下を招くため、十分な睡眠を心がける)

 

スマホ認知症は誰にでも起こりうる>

スマホ認知症は年齢関係なく、誰でも起こる可能性があります。

特に、スマートフォンの使用時間が長い若年層を中心に増加傾向にあるため、注意が必要です。

日常生活でスマホを使いすぎていると感じたら、前述の対策を試してみることをお勧めします。

スマホ認知症外来を開設した病院もあるので、心配な方は早めに受診して下さいね!

 

まずは、日々のスマホの使用時間を見直してみましょう☺

そしてデジタルデトックスの時間をしっかり取りましょう。

 

高次脳機能障害に対して家族ができることって何⁈

今回は、「高次脳機能障害に対して家族ができること」についてお送りします。

少しでも参考になれば幸いです。

 

<家庭でもできる高次脳機能障害のリハビリ>

高次脳機能障害の方のご家族様は、「高次脳機能を良くするために、家庭では何をしたらいいんだろう」とお悩みになる方も多いようです。

ご家庭でも行える高次脳機能障害のリハビリとして「認知・行動介入法」をご紹介します。

これは「行動変容法」ともいわれ、基本的には4つのステップからなります。

 

<ステップ① 行動を記録する>

高次脳機能障害の方が、ある問題を起こしたとします。

これに対して叱ったり、行動を禁止したりして感情的に対応するのではなく、淡々と記述的にその行動を記録します。

例えば、いつ、どこで、どんな行動をとり、誰がどのように対応し、どんな結果になったのか、などです。

 

<ステップ② 行動を分析する>

高次脳機能障害の方の場合、何の理由もなく問題行動を起こすことはあまりありません。

多くの場合、問題行動の前に何らかの誘因、原因があります。

問題行動を増強させた強化因子は何か、まず、これを分析する必要があります。

 

<ステップ③ 対応を変える>

対応はシンプルです。それは、問題行動を増強させた強化因子を取り除くことです。

問題行動の誘因となるような環境因子を取り除き、問題行動を誘発した発言、行動を極力避けるようにします。

そして、可能な範囲で高次脳機能障害の方が望むように対応を変えます。

 

<ステップ④ 理解する>

行動そのものや、その行動は何に引き続いて起こったのか、行動の結果や何が得られたかについて考えることによって、高次脳機能障害の方の行動についてより深く理解することができます。

また、高次脳機能障害の方自身は、自分が欲しいもの・対応を手に入れることによって行動の仕方を学ぶことができるのです。

 

<ポジティブな行動支援を♡>

高次脳機能障害の方の「何ができないか」「何が問題か」ばかりにフォーカスを当てるのではなく、高次脳機能障害の方が「何ができるのか」あるいは周囲に対して「何をしてあげられるのか」を見つけ、実践していくことが大切です。

できないことを嘆いたり、悲しんだりするより、できることを喜び、褒めて、支援しましょう。ポジティブフィードバックが大切です。

 

<生活状況に応じた行動支援とライフスタイルの変更を>

ひと口に「高次脳機能障害」と言っても、症状の出方は人によって様々です。

必然的に、高次脳機能障害の方に対する支援はすべてオーダーメイドとなり、その方に合った支援を作り上げていく必要があります。

また、高次脳機能障害になる前の生活に戻ることだけを目標とせず、その方に合った目標・ゴールを見つけて、家族や周囲の人と協力しながら生活できると良いですね☺

 

周囲の方の支援で、高次脳機能障害の方も前向きに生活することができますよ♪