ことリハのブログ

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嚥下機能を保つ「喉のトレーニング」について

今回は、喉のトレーニングについてお送りします。

嚥下機能を落とさないためには、日々の喉のトレーニングが大切なんですよ!

分かりやすくお話ししていきますね♪

 

<喉の3つの機能と日常的なトレーニング>

喉は「嚥下」、「呼吸」、「発声」を同時に行っている重要な器官です。(詳しくは以前の投稿をご参照ください)

喉のトレーニングは、この3つの機能を日常的に、意識しながら、上手く働かせることで行うことができます。

普段の生活でやっていることを少し意識するだけでトレーニングすることができます。

 

<喉のトレーニング①「嚥下」>

「嚥下」は反射運動なので、私たちは普段、意識しないで行っています。その嚥下をあえて「意識して」行うのです。

つまり、飲み込むときに「ごっくんするぞ」と意識しながら飲み込むのです。

これは「Think swallow」といって臨床でもよく使われる方法です。(swallowは「飲み込む」「嚥下」という意味)

 

<喉のトレーニング②「呼吸」>

「1分間に20回以上呼吸する人は誤嚥しやすい」というデータがあります。良い呼吸は誤嚥を防ぐことになります。

日常生活で気を付けるべきポイントは、鼻呼吸をする(口呼吸にならないようにする)、しっかり息を吸い、吐けるようにすることです。

また、意識的に深呼吸を行うことがトレーニングになります(鼻から吸って口から吐く)。

 

<喉のトレーニング③「発声」>

声帯はのどぼとけのすぐ後ろ側にあり、吐き出す息で声帯を振動させることによって声が出る仕組みになっています。

大きな声や高い声を出すと、喉の筋肉が効果的に刺激されます。

「普段からしっかり声を出すこと」が、飲み込み力を鍛えることにもつながるのです。

お勧めは「おしゃべり」「笑う」「歌う」です!

 

<さらに気を付けたいこと>

嚥下、呼吸、発声に加えて、日常生活で気を付けていただきたいことが以下の3つです。

・体力の維持(運動の習慣)

・しっかり栄養を摂る

・認知機能の維持

(認知機能の維持については過去の投稿をご参照下さい)

この3つに気を付けることで、さらに誤嚥を防ぐことができます。

 

日々の生活の中に喉のトレーニングを取り入れて、健康に過ごしたいですね!

 

飲み込み(嚥下)と喉ぼとけの関係性について

今回は、飲み込み(嚥下)と喉ぼとけの位置の関係性についてお送りします。

喉のぼとけは飲み込みに重要なんですよ!

分かりやすくお話していきますね。

 

<飲み込み力を表すのは「喉ぼとけ」の位置>

飲み込むとき、喉は上前方に動き、喉頭蓋という蓋が気管を塞いで、食べ物が気管に入らないように守ります。

喉ぼとけ(喉頭)が下がってくるのは、喉ぼとけを吊り下げている筋肉や腱が衰えている証拠です。

喉ぼとけが下がってくると、飲み込むときに喉頭蓋が気管をしっかりと塞ぐことができなくなり、誤嚥を起こしやすくなります!

 

<喉ぼとけは40代から下がり始めています>

「年齢による喉頭の位置の変化」のデータによると、のどぼとけの位置は特に60代以降からガクンと下がっています。

そして、注目すべき点は、喉ぼとけは40代から下がり始めているのです!

60代で急に飲み込む力が低下するのではなく、実は、40代から徐々に飲み込む力は低下し始めているのです!!

 

<喉を鍛えて健康を保ちましょう>

飲み込みの力は喉を鍛えることによって保つことができます。

あらゆる筋肉はどんなに歳をとっても鍛えることが可能です。

たとえ高齢になって嚥下機能が衰えてきたとしても、きちんとトレーニングすれば嚥下機能を回復させていくことが可能です♪

 

次回の投稿では、喉のトレーニングについてお送りしますね!

 

喉の健康は全身の健康につながる

今回は、喉の健康と全身の健康の関係性についてお送りします。

喉が全身の健康にどのような影響を及ぼしているのか、分かりやすくお話していきますね。

 

<喉の3つの機能>

「喉(のど)」は人間が生きていく上で欠かせない3つの機能を担っています。

1.嚥下:食べ物を飲み込んでエネルギーを取り込む。

2.呼吸:空気を出し入れし、酸素を取り入れて二酸化炭素を排出する。

3.発声:声や言葉を出すことにより、周囲とコミュニケーションを取る。

 

<喉の健康は大事>

喉は「嚥下」、「呼吸」、「発声」を同時に行っている重要な器官です。

3つとも人間が生命を維持していく上で欠かせない必要不可欠なことです。

人間は喉がちゃんと機能していないと健康に生きていくことはできません。

つまり、喉が健康であれば、私たちは健康的に生きていけるのです。

 

<「むせる」は老化のサイン>

実は、飲み込む力は40代、50代ごろから徐々に衰え始め、飲み込むタイミングに次第に微妙なズレが生じるようになります。

「むせ」は食べ物や飲み物が食道ではなく気管の方に入ってしまいそうになり、瞬間的に危険を察知した体が反射的に咳込んで、気管に入りかけた物を戻そうとする防御機能なのです。

「むせることが増えた」と感じるなら、喉の力が衰えて飲み込み力が低下した証拠です。

 

喉の健康を保って、全身の健康も保っていきたいですね!

喉のトレーニングについては、今後ご紹介していきますね♪

高次脳機能の回復と基盤の安定について

今回は、高次脳機能の回復と基盤の安定について、お送りします。

高次脳機能の回復のためには、高次脳機能障害へのアプローチ以前に、基盤の安定が大切なんですよ。

参考にしていただけると幸いです。

 

<まずは基盤の安定を>

高次脳機能を安定的に働かせるためには、それを支える基盤の安定がとても大切なんです。

高次脳機能障害の方は、呼吸、姿勢、食事、睡眠など基本的な基盤が整っていない状態では、高次脳機能を上手く働かせることはできません。

高次脳機能を回復させていくためには、高次脳機能を支える基盤のどの段階まで整っているのか、どの段階が整っていないのかを見極めることが重要です。

 

<高次脳機能リハビリテーション・ピラミッド>

高次脳機能

摂食・嚥下

運動・姿勢

意識・覚醒

呼吸・循環

 

*下の層が整っていなければ、その上は安定しません。

 

<より下の層から整えましょう>

高次脳機能を回復に導くには、基盤の安定が欠かせません。

例えば、睡眠が上手く取れていない、姿勢が安定しない、食事があまり摂れていないなどの状態では、高次脳機能を上手く働かせることはできません。

高次脳機能リハビリテーションピラミッドの下の層からしっかりと安定させていくことが大切です!

 

基盤をしっかり安定させて、高次脳機能を回復させていきましょう♪

 

高次脳機能障害との上手な向き合い方

今回は、高次脳機能障害との向き合い方について、お送りしたいと思います。

皆さまに、高次脳機能障害との付き合い方についてご理解いただけると嬉しいです。

 

<人として向き合う>

高次脳機能障害の方と接する家族や周囲の人は、どう接していいか、どう対処すればいいか分からなくなってしまったりすることもあると思います。

そういう時、高次脳機能障害ばかりに目がいきがちで、「その人」を見ることを忘れてしまうこともあるのではないでしょうか。

できないことばかりに目を向けるのではなく、一緒にできることを探していきましょう!

障害を持っていてもできることはたくさんありますよ☺

 

<回復は長期的>

失語症と同じく、高次脳機能障害の回復には長い時間を要します。

認知症を合併すると回復が難しくなることもありますが、リハビリを続けることで機能を維持することは可能です。

変化が小さくなっても機能を維持することは、今の生活を長く続けるためにはとても大切です。

日々の生活でやっていることがリハビリになり、回復につながることも少なくありません。

諦めず、長期的にリハビリを続けることをお勧めします!

 

高次脳機能障害をお持ちの方も、周囲の方の理解で生活しやすくなります。

お互いに協力しながら、より良い日々を送っていけると良いですね♡

 

高次脳機能障害の捉え方

今回は、高次脳機能障害の捉え方について、お送りします。

高次脳機能障害をお持ちの方も、周囲の方も、高次脳機能障害と上手く付き合っていけると良いですね。

その参考にしていただければ、幸いです。

 

高次脳機能障害とは>

高次脳機能障害とは、脳梗塞脳出血、脳外傷などの脳の損傷が原因で、脳機能のうち、言語や記憶、注意、情緒、行動、学習、判断、知覚といった認知・精神機能に起こる障害です。(高次脳機能障害の種類や症状などについては、過去の投稿をご参照ください)

高次脳機能障害の患者さんは全国に50万人くらいいると推定されています。

 

高次脳機能障害と他の機能との関係性>

高次脳機能は脳の他の機能、つまり運動機能や知覚機能、さらに全身状態と影響を及ぼし合っています。

ですから、高次脳機能障害の症状が単独で出るのではなく、全身状態や運動機能、知覚機能の影響も受けます。

どこまでが高次脳機能障害による症状で、どこからがそれ以外の要因によるものなのかの判断は、厳密には困難です。

 

<現状の把握が大切>

高次脳機能障害の方と接するときにまず大切なことは、今、何ができて、何ができないのかを把握することです。

どんな高次脳機能障害があるのかを知ることはもちろん大切ですが、原因が一つではなく症状の線引きできないこともあるため、生活の中でできることとできないことを明確にすることが大切です。

一人でできないことも、誰かと一緒ならできる場合もあるため、確認しましょう!

できることとできないことが分かると、ご本人もご家族など周囲の方も生活しやすくなりますね。

失語症の方との会話で役立つ物

今回は、失語症の方と会話をするときに役に立つ物について、お送りします。

失語症の方と会話をするときに活用していただけると嬉しいです。

 

スマホは会話の時に役に立ちます>

失語症の方と会話をするときは、話し言葉だけのやり取りではスムーズにいかないこともあります。

そんなときに役に立つのがスマホです。

会話に関係があるものの写真やイラストを見せたり、文字を単語で見せながら会話をすることで、失語症の方に会話の内容が伝わりやすくなります。

 

失語症の方自身もスマホを上手に活用してみましょう>

スマホを使える失語症の方であれば、会話に関係がある写真を相手に見せることで、言いたいことが伝わりやすくなります。

また、買い物に行くときなど、事前にご家族などに買いたいものの写真や文字を入力してもらえば、一人で買い物に行っても定員さんに尋ねやすくなります。

 

スマホがない時は写真やイラスト、紙とペンが便利です>

スマホをお持ちでない方や、スマホが手元にない時などは、会話に関係がある既存の写真やイラスト(絵カードなど)を見せながら会話をすると良いですよ。

また、紙とペンがあれば、絵を描いたり、文字を書いたりして見せることもできるのでとても便利です。

 

色々なものを活用しながら会話を楽しみましょう♡