今回は、長期記憶についてお話していきたいと思います。
長期記憶には色々な種類があります。
私たちの生活の中のどんな場面で使われているのか、例を挙げながら分かりやすく説明していきますね。
＜長期記憶の種類＞
長期記憶は、陳述記憶と非陳述記憶の２つに分けられます。
＊陳述記憶：言葉で説明できる記憶
＊非陳述記憶：言葉で説明できな記憶
→手続き記憶、プライミング、古典的条件付け、非連合学習
＜エピソード記憶とは＞
・個人が経験した出来事に関する記憶
・エピソード記憶は、その出来事を経験そのものと、それを経験した時の様々な付随情報（時間・空間的情報、そのときの自己の身体的・心理的状態など）の両方が記憶されていることが特徴
（例）昨日の夕食をどこで誰と何を食べたか
＜意味記憶とは＞
・知識に相当し、言葉とその意味（概念）、知覚対象の意味や対象間の関係、社会的約束など、世の中に関する組織化された記憶
（例）「リンゴ」が意味するもの（大きさ、色、形、味や、果物の一種であるという知識など）に関する記憶
＜手続き記憶とは＞
・運動技能、知覚技能、認知技能・習慣に相当する
・自転車の乗り方や楽器の弾き方などのように、同じ経験を反復することにより形成される
・記憶が一旦形成されると自動的に機能し、長期間保たれるのが特徴
（例）自転車の乗り方や泳ぎ方、楽器に弾き方など、経験を積んで一度習得したことは年齢を重ねても忘れない
＜プライミングとは＞
・前に入力された情報が、そのあとの情報に影響を与えるような記憶
・分かりやすく言うと、先入観や勘違いの元となる記憶
（例）自分がタイピングした文章のタイピングミスに気づきにくい（以前にやった記憶から正しくできていると思い込んでいるため）
＜古典的条件付けとは＞
・経験の繰り返しや訓練により、本来は結びついていなかった刺激に対して、新しい反応（行動）が形成される現象
・いわゆる「条件反射」のこと
（例）梅干しを見ると唾液が出る
＜非連合学習とは＞
・一種類の刺激に関する学習であり、同じ刺激の反復によって反応が減弱したり（慣れ）、増強したりする（感作）現象
（例）①車のクラクションが音がした時にはドキッとして気になるが、鳴り続けていると気にならなくなる（慣れ）②真っ暗なところでは、足音に敏感になる（感作）
私たちは様々な記憶を駆使して生活しているんです。
