ことリハのブログ

コミュニケーション障害でお困りの方に、オンラインでリハビリを提供しています🍀

高次脳機能障害ってどんな風に捉えたらいいの⁈

今回は、高次脳機能障害の捉え方についてお送りします。

皆様が高次脳機能障害の方と接するときのヒントになれば幸いです。

 

高次脳機能障害とは>

高次脳機能障害とは、脳梗塞脳出血、脳外傷などの脳の損傷が原因で、脳機能のうち、言語や記憶、注意、情緒、行動、学習、判断、知覚といった認知・精神機能に起こる障害です。

高次脳機能障害の患者さんは、全国に50万人くらいいると推定されています。

 

高次脳機能障害と他の機能との関係性>

高次脳機能は脳の他の機能、つまり運動機能や知覚機能、さらに全身状態と影響を及ぼし合っています。

ですから、高次脳機能障害の症状が単独で出るわけではなく、全身状態や運動機能、知覚機能の影響も受けます。

どこまでが高次脳機能障害による症状で、どこからがそれ以外の要因によるものなのかの判断は、厳密には難しいんです。

 

<現状の把握が大切>

高次脳機能障害の方と接するときにまず大切なことは、今、何ができて、何ができないのかを把握することです。

どんな高次脳機能障害があるのかを知ることはもちろん大切ですが、原因が一つではなく線引きできないこともあるため、生活の中でできることとできないことを明確にし、理解することが大切です。

一人でできないことも、誰かと一緒ならできる場合もありますよ。

 

<一人の人ととして捉える>

高次脳機能障害について知り、理解することはとても大切なんですが、それ以上に大切なことは、障害ばかりに目を向けず、高次脳機能障害を持っている方を一人の人として捉えることです。

高次脳機能障害もその方の個性というように捉えていただき、接し方、対応の仕方を考えていただくと良いと思います。

 

お互いを理解することで、当事者の方も、関わる人も、生活しやすくなってきますよ♡

 

リハビリの期限って何?

今回は、リハビリの期限についてお送りします。

リハビリの期限がきてしまいお困りになる方もいらっしゃると思いますが、リハビリを続けられる方法もあります。

リハビリを続けたい皆さまやご家族様の、参考になれば幸いです。

 

医療保険でのリハビリには期限があります>

病院など医療保険でのリハビリには、疾患によって期限が決められています。期限いっぱいまでリハビリができる場合もあれば、医師の判断で期限の前にリハビリが終了になる場合もあります。(退院と同時にリハビリが終了になるなど)

 

失語症高次脳機能障害は期限が延長される場合も>

医療保険では、構音障害は150日、失語症高次脳機能障害は180日というリハビリの期限がありますが、失語症高次脳機能障害は医師の判断によっては期限を超えてのリハビリ継続が許されています。(医師が今後も回復の見込みがあると判断した場合)

しかし、リハビリの時間に制限があります。(期限を超えると、月13単位=260分までとなります)

 

介護保険のリハビリと自費リハビリ>

医療保険でのリハビリが終了となり、リハビリを受けるところがなくお困りになる方が多いというのが現状です。

そのような方の選択肢としては、介護保険でのリハビリと自費リハビリがあります。

介護保険のリハビリは、介護認定を受けていなければ利用できません。

自費リハビリは、どなたでも利用できます。

 

<自費リハビリは期限がありません>

介護保険のリハビリは、介護認定によって決まった「介護度」によって、どれくらいリハビリが受けられるのか、頻度や時間の長さが決まってきます。

自費リハビリは期限や回数・時間の制限がなく、お一人お一人のご希望に合わせて、納得いくまでリハビリができることができます。

お一人お一人がご自分に合ったスタイルでリハビリを受けられると良いですね。

 

コミュニケーションのリハビリを続けたい方は、ぜひ、ことリハにご相談下さい♡

 

「FAST」って何?

今回は、「FAST」についてお送りします。

FASTは脳卒中の発症に気づくために大切な知識ですので、皆さまに知っていただき、もしもの時にお役立ていただければ幸いです。

 

<FASTとは>

FASTとは、脳卒中脳出血脳梗塞)を起こしたときに初期にみられる症状と、取るべき行動のことです。

①~③の症状が一つでもみられたら④の行動を取りましょう。

 

①Face(顔)

・顔の片側が歪ゆがむ

・顔の片側が下がる

・片方の口角からよだれが流れ出る

 

②Arm(腕)

・片腕に力が入らない

・両腕を前にまっすぐに伸ばそうとすると、片腕が上がらなかったり、上げた状態をキープできない

 

③Speech(話す)

・言葉が出てこない

・ろれつが回らない

・短い言葉も話せない

 

④Time(発症時刻)

・発症に気付いたら発症時刻を確認して、すぐに救急車を呼ぶか受診しましょう!

・早く治療するほど、後遺症が軽くなる可能性が高くなります。

 

普段からFASTを頭に入れておいて、いざというときに迅速な行動をとれるようにしたいですね。

 

「ワーキングメモリ」って何?

今回は「ワーキングメモリ」についてお送りします。

ワーキングメモリは、私たちが生活していく上で大切な働きをしています。

皆さまにワーキングメモリについて知っていただけますと幸いです。

 

<ワーキングメモリは記憶の一種>

ワーキングメモリは作業記憶、作動記憶とも呼ばれます。

前頭葉前頭前野の働きの一つで、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶し、処理する能力で、私たちの行動や判断に影響しています。

なかなか馴染みのない言葉ですが、実は私たちの日常に深く関係している機能なのです。

 

<ワーキングメモリは日常生活を支えている>

ワーキングメモリは、会話や読み書き、計算などの基礎となる、私たちの日常生活や学習を支える重要な能力です。

ワーキングメモリの役割は、入ってきた情報を脳内にメモ書きし、どの情報に対応すればよいのか整理し、不要な情報は削除することです。

私たちはワーキングメモリの働きによって、瞬時に適切な判断を行うことができます。

 

<ワーキングメモリが低下するとみられる症状>

・会話のとき、相手が話した内容を頭に留めておくことができない

・読書などで、前に書いてあった内容を頭に留めておくことができない

・計算が苦手になる

・電話で話しながらメモが取れない     

・書き写すことが遅くなる    など

 

ことリハでは、ワーキングメモリの低下に対するリハビリも行っています。

お困りの方は、ぜひご相談下さいね。

 

失語症の方との会話で役に立つ物とは⁈

今回は、失語症の方との会話で役に立つ物についてお送りします。

失語症の方と会話をするときの参考にしていただけますと幸いです。

 

スマホは会話の時に役に立ちます>

失語症の方と会話をするときは、話し言葉だけのやり取りではスムーズにいかないこともあります。

そんなときに役に立つのがスマホです。

会話に関係があるものの写真やイラストを見せたり、文字を単語で見せながら会話をすることで、失語症の方に会話の内容が伝わりやすくなります。

 

失語症の方もスマホを上手に活用してみましょう>

スマホを使える失語症の方であれば、会話に関係がある写真を相手に見せることで言いたいことが伝わりやすくなります。

また、買い物に行くときなど、事前にご家族などに買いたいものの写真や文字を入力してもらえば、一人で買い物に行っても定員さんに尋ねやすくなります。

 

<写真やイラスト、紙とペンも便利です>

スマホをお持ちでない方や、スマホが手元にない時などは、会話に関係がある既存の写真やイラスト(絵カードなど)を見せながら会話をすると良いですよ。

また、紙とペンがあれば、絵を描いたり、文字を書いたりして見せることもできるのでとても便利です。

 

色々なものを活用しながらお互いに協力して、会話を楽しみましょう♡

 

リハビリの役割とは⁈

今回は「リハビリの役割」についてお送りします。

リハビリが、皆さまの人生を豊かにする一助となれば幸いです。

 

<「リハビリ」の言葉の意味>

リハビリは、正しくはリハビリテーションと言います。

英語で書くと、rehabilitationです。

・re(再び、戻す)

・habilis(適した、ふさわしい)

・ation(状態)

つまり、単なる機能回復ではなく、「その人らしく生きる権利の回復」、「自分らしく生きること」を表す言葉です。

 

<機能回復・機能維持そして自分らしく生きる>

リハビリは、再びその人らしい生活が送れるようになるために行われる援助活動です。

病気や怪我によって生じてしまった不自由(障害)に対して元の生活に戻れるよう、また、障害を持っていてもその人らしく生活できるようになるための支援です。

 

<リハビリの主役はご本人です>

リハビリは、リハビリを受ける方、そしてご家族が生活しやすくなるよう、日々がより良くなるように行うものです。

リハビリの専門職(PT・OT・ST)はそれを全力でサポートするのが仕事です。

リハビリの主役はいつだってリハビリを頑張っているご本人です。

どうなりたいか、どんなリハビリをしたいか遠慮なくご希望を伝えて下さいね!

 

失語症、構音障害、高次脳機能障害などでお困りの方やリハビリを受けたい方は、ぜひ、ことリハにご相談下さい♡

 

「障害受容」をご存じですか?

今回は、「障害受容」についてお送りします。

障害をお持ちの方が障害を受け入れるまでにはいくつかの段階があり、時間もかかります。

皆様に障害受容について知っていただき、障害をお持ちの方に寄り添っていただけますと幸いです。

 

<「障害受容」とは>

障害受容とは、障害を持った方が、「自分の障害をどのように受け止め、自分の中にどう位置づけるのか」といった心の変化を表したものです。

自分自身の障害の存在を認め、障害に対して積極的に受け入れ、あるがままの自分を容認するまでの段階 です。

障害受容には5つの段階があります。

 

<障害受容の5つの段階>
①ショック期

自分自身に何が起こったか理解できない状態です。

しかし、この時期は長くは続かず、少しずつ現実を認識できるようになります。

周囲の人はただ見守り、寄り添ってあげることが大切です。

 

②否認期

自分の障害から目を背け、認めようとしない時期です。

精神的なショックを和らげる意味で重要な時期ですが、リハビリなどに消極的で、この時期が長く続くとリハビリを拒否するなどの

影響が出てきます。

周囲は、無理に現実を受け入れさせようとせず、見守りましょう。

 

③混乱期

「怒り」・「悲しみ」・「抑うつ」などが現れる時期です。

介助者(家族・病院スタッフ)とのトラブルが生まれるやすい時期でもあります。

しかし、この「怒り」は特定の人に向けられるものではなく、行き場のない怒りであることを理解して、受け止めることが大切です。

 

④適応への努力期

様々な事をきっかけにし、病気や障害に負けずに生きようと努力する時期です。

この時期にリハビリに意欲的に取り組めるようになる人も多いです。

周囲は、頑張り過ぎていないかに注意しながら見守ることが大切です。

 

⑤受容期(適応)

自分の障害を受け入れ、前向きに捉えられるようになる時期です。

「障害があっても色々な事が出来る」、「障害があるから別の生き方を味わえた」、「社会(家庭)の中で何らかの新しい役割や仕事を得て生きがいを感じられるようになった」という様に前向きに思えるようになります。

 

障害受容には、寄り添ってくれる人の存在が必要不可欠です。

障害をお持ちの方を取り巻く、家族、友人、リハビリなどの専門職、地域の方々、みんなで協力しながら障害受容を見守り、支えていきましょう。

 

ことリハではリハビリはもちろん、ご本人様、ご家族様のメンタルヘルスケアにも力を入れています。

お困りの方は、ぜひご連絡下さい。