ことリハのブログ

コミュニケーション障害でお困りの方に、オンラインでリハビリを提供しています🍀

構音障害の方が悲しいと感じること

今回は、構音障害の方が悲しいと感じることについて、お送りしたいと思います。

構音障害の方のお気持ちに寄り添っていただけますと幸いです。

 

<構音障害が重度の方の悩み>

構音障害が重度の方は発話がなかなか相手に伝わらず、何度も言い直さなければいけなかったり、まだ伝わっていないのに話を途中で切られてしまったりすることがあって、辛い想いをすることがあります。

重度の構音障害の方と会話をするときは、ゆっくり最後まで話を聞いて下さいね。

(どうしても言いたいことが分からないときは、書いてもらいましょう)

 

<構音障害が軽度の方の悩み>

構音障害が軽度の方は発話が相手に伝わらないということはあまりないのですが、本人は話しにくさを感じていて、それを誰にも分かってもらえないことを辛いと感じている方も多いんです。

「もう良くなっているから大丈夫だね」などのような声掛けで傷付いてしまうことがあるので周囲の人は注意して下さいね。

 

構音障害でお困りの方や、リハビリを受けたいと思っていらっしゃる方は、ぜひ、ことリハにご相談下さいね。

 

失語症の方が悲しいと感じること

今回は、失語症の方が悲しいと感じることについて、お送りしたいと思います。

失語症の方のご理解いただき、配慮していただけると幸いです。

 

<話を最後まで聞いてもらえない>

失語症の方は、言葉が出てくるまでに時間がかかることがあります。一生懸命話そうとしているのに最後まで聞いてもらえず、遮られたり、先回りされたり、適当に流されたりするととても傷付きます。

失語症の方が話すときは、最後までゆっくり聞いてあげましょう。

 

<話を理解できないと諦められてしまう>

失語症の方は、話を聞いて理解することにも障害がみられます。

話しかけた内容を理解できなかったからといって「あ、もういいよ」と諦められてしまうと、とても傷付きます。

失語症の方が分かるように、簡単な表現で伝えたり、ジェスチャーや絵、文字などを用いて伝える努力をしてあげて下さいね。

 

<子ども扱いされてしまう>

失語症では、認知機能、判断力、記憶力などは低下しません(合併することはあります)。

しかし、言葉に関わることに障害が起こるため認知機能や判断力、記憶力が低下していると勘違いされ、子ども扱いされてしまうことも。

失語症の方は、子ども扱いされることにとても傷付きます。年齢相応の接し方を心がけましょう。

 

<あまり話しかけてもらえない>

失語症の方は、コミュニケーションをとることが大変になっていますが、コミュニケーションをとることが嫌いになっているのではありません。

むしろ、コミュニケーションをとりたいと思っている方が多いんです。

しかし、「話すのが大変そうだから…」と気を遣われ、話しかけてもらえないことも😢

失語症の方にどんどん声をかけて下さいね♡

 

失語症ついてご理解を深めていただき、お互いに会話を楽しんでいただけたら嬉しいです☺

 

脳腫瘍について

今回は脳腫瘍についてお話したいと思います。

脳腫瘍が原因で、失語症高次脳機能障害がみられることがあるんです。

一緒に脳腫瘍について学んでいきましょう。

 

<脳腫瘍とは>

脳腫瘍とは、頭蓋骨の内側にできた腫瘍の総称です。

頭蓋骨の中は、脳実質を中心に、脳外の組織である脳を包む膜や脳神経、下垂体などで構成されており、これらの各部位からさまざまな種類の腫瘍が発生します。

脳腫瘍は10万人に10~15人程度とされ、あらゆる世代に見られるのが特徴です。

 

<脳腫瘍の種類>

その場所から生じた原発性脳腫瘍と、体の他の部位のがんが転移してきた転移性腫瘍とに分けられます。

原発性脳腫瘍は、検査を経てさらに150以上に分類され、良性腫瘍と悪性腫瘍にも大別されます。

良性腫瘍と悪性腫瘍では発症する部位が異なり、腫瘍が増殖する速度は良性のほうが遅いです。

 

原発性脳腫瘍の原因>

原発性脳腫瘍の原因は、遺伝子の変異などいくつか疑われている要因はありますが、実際はまだ不明なことが多く、現在でもはっきりとした原因は特定されていません。

髄膜腫については、女性の患者が多いことから、女性ホルモンと関連があるという説もあります。

 

<転移性脳腫瘍の原因>

転移性脳腫瘍は、全身にできた癌が転移して引き起こされます。

転移の元となる原発癌としては肺癌が最も多いとされています。白血病に対する放射線治療が原因で脳腫瘍ができるケースもあります。

 

<脳腫瘍でみられる症状>

腫瘍の種類に関係なく多くに共通して起こるのが、頭蓋内圧亢進症状です。これは腫瘍によって頭蓋骨内部の圧力が高まるために起こる症状で、頭痛や吐き気、視力障害や意識障害などがみられ、朝起きた時に症状が強く出るのが特徴です。

腫瘍ができる部位によっては、麻痺や言語障害、性格の変化、ホルモンの過剰分泌など、さまざまな局所症状が引き起こされます。

また、成人になってから痙攣症状があった場合は、側頭葉にできた腫瘍が原因のてんかん発作を疑う必要があります。

 

<脳腫瘍の検査>

・CT

MRI

・PET(陽電子放射断層撮影)

・脳血管造影検査

・SPECT(脳血行シンチグラフィー)

腫瘍マーカー    など

 

<脳腫瘍の治療>

症状がない良性腫瘍の場合は、経過観察をすることもありますが、治療が必要な場合は腫瘍を除去する手術が基本となります。

腫瘍が全部切除できなかったり、術後の組織検査で悪性腫瘍と分かった場合などには、さらに放射線治療や化学療法(抗がん剤治療)などを組み合わせて行います。

 

脳腫瘍による失語症高次脳機能障害でお困りの方がいらっしゃいましたら、ことリハにご相談下さい。

 

髄膜炎について

今回は「髄膜炎」についてお話していこうと思います。

髄膜炎は、実は身近な病気なんです。

髄膜炎について一緒に学んでいきましょう。

 

髄膜炎とは>

髄膜炎は、頭蓋骨と脳の間にある髄膜に細菌やウイルス、結核菌、真菌(カビ)などが感染し、炎症を起こした状態です。

時にリウマチや膠原病などの自己免疫疾患や、癌が原因で起こることもあります。

 

髄膜炎の種類>

種類は大きく分けて2つあります。細菌感染によるものを「細菌性髄膜炎(化膿性髄膜炎)」と言います。

それ以外の要因によるものを「無菌性髄膜炎」と言います。

細菌性髄膜炎は無菌性髄膜炎に比べて死亡率が高く、治癒したとしても後遺症が残りやすいといわれています。特に小さな子どもは注意が必要な病気です。

 

<細菌性髄膜炎の原因>

細菌性髄膜炎の原因となる菌は、B群レンサ球菌、大腸菌黄色ブドウ球菌リステリア菌インフルエンザ菌、肺炎球菌、髄膜炎菌など様々です。

新生児の場合は、生まれてくるときに母親の産道から感染する可能性も考えられています。

 

<無菌性髄膜炎の原因>

無菌性髄膜炎の原因は、手足口病を発症させるエンテロウイルスプール熱の原因となるアデノウイルスマイコプラズマ寄生虫、癌などがあります。

中でもエンテロウイルスによるものが多く、幼児期から学童期にかけての子どもに多く見られます。

 

髄膜炎でみられる症状>

・頭痛

・発熱

・嘔吐

・首の硬直

意識障害

・痙攣

失語症高次脳機能障害 など

 

髄膜炎の検査>

・診察で首の硬直の有無を確認(首の硬直は髄膜炎の代表的な症状)

・頭部MRI

・腰椎穿刺による脳脊髄液検査

・血液検査  など

 

髄膜炎の治療>

原因が細菌である場合は、種類に応じた抗菌薬が使われます。

ウイルス性の場合は、抗ウイルス薬が効くものに関しては薬物療法を行い、それ以外のものは水分補給などで体力の回復を促しながら症状が軽減するのを待ちます。

結核性の場合は抗結核薬、真菌性の場合は真菌の種類に合わせた薬を使用します。

自己免疫疾患によるものに対しては、免疫を抑制する効果があるステロイドホルモン、免疫抑制剤を投与します。

癌が原因の場合は、薬で症状を緩和しながら、同時に癌の治療も進めていきます。

 

髄膜炎が原因で、失語症高次脳機能障害になられる方もいらっしゃいます。

お困りの方は、ことリハにご相談下さい。

脳炎について

今回は「脳炎」についてお話したいと思います。

失語症高次脳機能障害を起こす脳の病気は、脳梗塞脳出血だけではないんですよ。

では、脳炎について学んでいきましょう。

 

脳炎とは>

脳炎とは、脳で炎症を起こし、脳が障害される病気です。

ウイルス、細菌、真菌(カビ)、寄生虫といった病原体が脳に感染して起こる「感染性脳炎」と、自己免疫によって起こる「自己免疫性(免疫介在性)脳炎」とがあります。

 

<感染性脳炎

感染性脳炎のうち、原因が判明した急性ウイルス性脳炎の60%が単純ヘルペスウイルスによって引き起こされています(単純ヘルペス脳炎)。

単純ヘルペス脳炎は、現在でも死亡率が10%で、過半数が記憶障害や高次脳機能障害などの後遺症のために社会復帰が困難となる重い病気であり、早期に治療を開始する必要があります。

 

<自己免疫性脳炎

自己免疫性脳炎は、病原体はいないのに白血球が脳組織を破壊してしまう脳炎です。

ウイルス感染やワクチン接種、癌に伴う免疫反応により脳炎が引き起こされることもあります。

 

脳炎でみられる症状>

・頭痛

・発熱

意識障害

・痙攣

・異常な言動

・麻痺

失語症高次脳機能障害 など

 

脳炎の検査>

・頭部MRI

・腰椎穿刺による脳脊髄液検査

PCR検査

・脳波検査

・血液検査    など

 

脳炎の治療>

感染性脳炎の中で最も多い単純ヘルペス脳炎には、抗ウイルス薬を点滴します。

自己免疫性脳炎には副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤免疫グロブリン静注療法、血漿交換療法などが行われます。

痙攣に対しては抗痙攣薬が使われます。

腫瘍に伴う自己免疫性脳炎では、可能であれば腫瘍切除を行います。

 

脳炎髄膜炎・脳腫瘍の影響で失語症高次脳機能障害がみられることがあります。

失語症高次脳機能障害でお困りの方は、ぜひ、ことリハにご相談下さい。

難聴になると認知症のリスクが上がる

今回は、難聴と認知症の関係性について、お送りしたいと思います。

耳が悪くなってきたら放置せず、早めの対応が大切ですよ!

 

<難聴は認知症を引き起こす最大の原因>

2017年に海外のアルツハイマー病研究組織が発表した研究によると、これまでいわれてきた認知症の原因と考えられられる「高血圧」「肥満」「喫煙」「運動不足」「社会的孤立」「糖尿病」「幼少期の低教育」の他に、中高年からの「難聴」が問題と報告されました。

しかも、「難聴」が認知症を引き起こすリスクが最も高いと示されたんです。

 

<難聴になるとなぜ認知症に⁈>

人の話が聞こえにくくなると、コミュニケーションがとりにくかったり、会話が煩わしくなったり、何度も聞き返すのが格好が悪い、申し訳ないと思うようになります。すると、人との交流が段々と減ってしまい、脳の働きが衰えたり、孤独やうつになってしい、さらには認知症に進んでいくと考えられています。

 

<「補聴器」を上手に使いましょう>

少し聴力が落ちてきても放置してしまう方も多いと思いますが、早い段階で補聴器を使用することをお勧めします。

自分に合った補聴器を使用することで、それ以上聴力が落ちることを防げますし、認知症予防にもなります。

補聴器を購入する際は、自分の耳の形に合ったものを選ぶことが大切です。(ハウリング防止、落下防止になります)

 

聴力を保つことは、認知症予防のためにとても大切ですね!

 

歯の健康も認知症予防に大事

今回は、歯の健康と認知症予防についてお送りしたいと思います。

歯と認知症って関係あるの?と思われる方もいるかもしれませんが、関係あるんですよ!

分かりやすくお話していきますね。

 

<よく噛んで食べることが大切>

よく噛んで食べることは、脳に良い刺激を与えることになります。そのためには、良い歯を保つことが大切です。

できるだけ自分の歯を保つこと、歯が欠損してしまったら、治療や入れ歯などで「噛むこと」ができる状態を保つことが非常に大切です。

日頃から歯のケアをすることは、認知症予防に繋がります。

 

歯周病予防は脳の健康に繋がる>

最近の研究で、歯周病で傷んだ部分の細菌が、血管や神経を通して脳に到達し、アルツハイマー病に影響しているのではないかと報告されています。

そのため、歯周病を防ぐことは、「脳の健康」に繋がると考えられています。

歯周病対策としては、「唾液腺マッサージ」「1日4回歯磨き」がお勧めです。

 

<唾液腺マッサージ>

口の中が乾燥すると、歯周病にかかりやすくなります。そのため、唾液で常に口の中が潤うようにすることが大切です。

唾液の分泌を促すためにお勧めなのが「唾液腺マッサージ」です。

唾液腺がある顎周辺を刺激すると唾液が出やすくなるので、指先でマッサージしましょう。

(詳しいやり方は、ことリハInstagramの過去の投稿をご参照ください)

 

<1日4回歯磨き>

皆さんも3回の食事の後に歯を磨く方は多いと思いますが、それに加えてもう1回、寝る前に歯を磨くことをお勧めします。

寝ている間は口の中で細菌が増えやすいので、寝る前に歯を磨くことで、寝ている間に細菌が広がることを防ぎやすくなります。

マウスウォッシュを使うとさらに効果的です。

 

歯を大切にして認知症予防に努めたいですね!